砂の女

砂の女 (新潮文庫)
気になっていながら、長らく読んでいなかった安部公房氏の作品「砂の女」です。
海岸の砂の村で捕らわれてしまった男が、何とか脱出を試みるも再度捕まってしまい、そこで生活するうちに、次第に自分がかつていた世界の価値に疑問を抱き、奴隷のようであるにもかかわらず、その村での生活に慣れ、染まってしまっていく。
不思議な話で、引き込まれました。確かに名作といわれるだけありますね。
もし自分が同じ状況に陥ってしまったら、同じになってしまいそうな気がする。
価値観は強固なようであって、実はそうでもない。
「あれもありだし、これもありだよね」というのが現実だと思う。
「それでいいのか?」と考えると、微妙だけどね(;^_^A アセアセ・・・
もしあっさりと「いい」と答えるのなら、まだ考えが浅い、足りないと思う。
考えは時間と共に変わっていくものだけど、今の自分の価値観はきちんと構築しておかないと、自分の「軸」がいつもぶれっぱなしで、行動に一貫性のない、嫌いな自分になってしまうから。
ちゃんと考えてみよう。