涼宮ハルヒの動揺
この巻は目次を読んでとても楽しみにしていました。
アニメでとても盛り上がった「ライブアライブ」が収録されてましたからね。
その「ライブアライブ」は、読んで分かりました。
これは素晴らしくいい形でアニメ化されたんですね。
小説ではさほど盛り上がらないライブシーン。それは当然、音楽がないので表現はどうしようもない。
そこを京都アニメーションのスタッフがあそこまで素晴らしいものにしたとは!
特に、長門の演奏について、
挨拶も前振りもMCもない。ドラムスティックがリズムをとって打ち鳴らされたかと思うと、いきなり演奏が始まって、そのイントロだけで俺は腰が砕けそうになった。長門がマーク・ノップラーか、ブライアン・メイかと思うようなギターテクで超絶技巧を開始したからだ。
これであの名曲「God knows...」が作られたんですね。
なるほど、京都アニメーション、素晴らしい仕事です!
小説はアニメが素晴らしすぎたので、ちょっと期待しすぎのせいでまぁまぁでした。
「朝比奈ミクルの冒険 Episode 00」は言わずとしれたアニメ版で度肝を抜いた第1話です。
アニメは小説を忠実に再現していたようですね。
CMがたまらなくおもしろかったです。
「ヒトメボレLOVER」
これは貴重なエピソードだと思います。
長門の恋愛感情をかいま見ることができます。
いつものドタバタのおもしろさももちろんでしたが、長門はやはり感情を持っているんですね。
とても嬉しい話でした。
ハルヒに紙を読まれたところはとてもおもしろかったです。
「猫はどこに行った?」
雪山遭難の時の推理ゲームのお話です。
名探偵コナンのような展開を予想していたのですが、今ひとつ盛り上がらず終わってしまいました・・
本当の推理ゲームをやったらやはりこの程度になってしまうと思い、ある意味とてもリアルな推理ゲーム風景のエピソードかもしれませんね。
やってみたくなりました(笑)
「朝比奈みくるの憂鬱」
朝比奈さんの辛い今の立場をかいま見ることができるエピソードです。
自分は何をやっているのか分からず、ただ上(おそらく大人になった朝比奈さん)からの指示通りに動いているだけ。そんな自分の情けなさが悲しく、辛いんです。
でもキョンと話すことで、話さなくとも通じ合えた瞬間がとても幸せでした。
こういういい仲間の関係はいいですね。
最後、またハルヒに朝比奈さんと一緒にいたことがばれてしまうところが笑えました。
とてもいいエピソードでした。
- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/03/31
- メディア: 文庫
- 購入: 15人 クリック: 83回
- この商品を含むブログ (558件) を見る