むかし僕が死んだ家、変身

ダイアリーを書けていなかった期間に、いろいろと本も読みました。
東野圭吾さんの本もありましたね、それがこの2冊。

むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)

むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)

『むかし僕が死んだ家』は、主人公である「私」が昔別れた恋人の記憶を取り戻すために、ある廃墟を訪れ、その中だけで話が進んでいく、不思議な舞台劇のような話です。
夜布団の中で読んでいたのですが、二人が過ごすその廃墟の描写、雰囲気の怖さに、背筋がぞぞっとしたのを覚えています。
結局さほど怖い話ではなく、今ひとつ盛り上がりにも欠けていましたが、それがとても印象的でした。

変身 (講談社文庫)

変身 (講談社文庫)

『変身』は映画化もされたそうですが、脳移植によってドナーの人格に主人公が乗っ取られてしまう話です。
アルジャーノンに花束を』のように次第に主人公の人格が変化していく様はとてもよかったのですが、先の展開が読めてしまい、素直に話にのめり込むことができず、あまり楽しむことができませんでした。
おもしろい作品を書くというのは、本当に難しいものですね。
とはいえ、この作品を私が学生時代に読んでいたら、感想はまた違ったものになったはず。
作品と出会うタイミングもまた重要です。