エンロン

青い蜃気楼―小説エンロン (角川文庫)

青い蜃気楼―小説エンロン (角川文庫)

正月1,2日は実家のある熊本へ行っていた。
親戚はいい人ばかりなのだが、どうにも姻族のため話に入りづらい。
そのため、熊本ではいつも一人読書をしがちである。
ま、ある程度親戚と話をしてからなので、これでいいんじゃないかと思っている。
そんな熊本で今回読み終わったのは「青い蜃気楼 小説エンロン
SOX法制定の一因にもなった大事件であるが、内容が分かっているようで分かってなく、やっと今回読むことができた。
エンロンの勃興、隆盛、そして崩壊・・・その経緯が会計処理等も含めてよく分かった。
多くの問題があるのだが、特に不良資産飛ばしと、まだ実現していない利益を既に得ているかのようにしてしまうmark-to-market処理による会計操作をしてstakeholdersをだまし、利益を得ていたことが問題だったのである。
このようなことがよく分かったことに加え、この犯罪を犯してしまった面々を目の前で見ているかのような描写は、この事件を脳だけでなく心に響かせてくれた。
とても単純な感想で恥ずかしいくらいなのだが「お金に目がくらんではだめだ!」とつくづく思った。
やはりお金は後からついてくるものであろう。
逆に、お金儲けだけでいいなら、知恵を絞り、人をだませば簡単にできるとも思う。
だからこそ、人はまじめに生きていたいと思った。
新年に読むにはいい本でした。


追伸
早速エンロンのようなことがあったみたい・・・
http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2006/01/post_086a.html
こんなことやってると潰れるよ・・・ほんとに・・・(T_T)