経済学的思考のセンス

「意図する方向へ他者が行動するようにし向けるにはどうすればよいか」
会社の管理職、マネジャーであったり、サークルのリーダー、PTAの役員、マンションの管理組合の代表、自治会の役員etcは、やる気のあるメンバーだけでなく、やる気のないメンバーもしっかりと動いてもらうように率いていく必要があります。
しかしながらそれは結構難しいこと。
みんなそれぞれの興味や利害関係に基づいて、勝手に行動するからです。
なかなかリーダーの意図や気持ちなんて考えてくれるメンバーはいません。
そういう状況下で「どうすれば、意図した方向へメンバーが自発的に行動してくれるようになるか」を経済学的な見地から考えてみよう、というのが本書です。
特に印象に残ったのが、

  • 行動の原因と結果の因果関係をきちんと見極めること、そして、
  • それを見極めた上で、行動の原動力となるインセンティヴを何にするか決定すること

です。
これがちゃんとできてないと、人は意図する方向へは動いてくれません。
当然のことですが、改めてそれを突き詰めて考えておくことの重要性を心に刻み込めました。
ちょうどこれから、勤務先企業の人事制度(雇用、勤務、育成、評価、賃金)を策定していきます。
製造現場の社員や事務系ホワイトカラー、管理職等、いろいろな職種があり、基本的には別々の制度にする必要があると考えています。
というのも、彼らの目指すところ・求めるところはそれぞれ異なり、インセンティヴとして機能するものが職種だけに限らず、個人ベースで異なるからです。
その辺をしっかり突き詰めて制度を作っていきます。