クレームが宝とは限らない

「クレームは、品質改善のために有用であるから、しっかりと拾い上げなければならない」
とてもよく言われていることである。

通常、メーカーやサービス企業は、カスタマーセンターを設置し、顧客からのクレームを集めている。
データベースを作り上げて、商品企画担当者等が活用するといったちゃんとした仕組み作りを行って、ビジネスに活用しているケースもあるとビジネス誌等ではよく見かける。

しかしながら、この論説を読んで「クレームを聞かない」ことが適当となるケースもあるという考えがあることを初めて知った。
雑誌『プレジデント』の公式サイト

この文書のメインの趣旨は「いかにしてクレーマーの不満を解消させるか」という点にあるのだが、最も印象に残ったのは、「成熟期に入った企業は、あえてカスタマーセンターの電話番号を公表しない等により、受けるクレームの種類、量を減らしている」という点である。
amazon.comソニーはそうしているらしい。

よく考えたら、私自身、一度amazonで、納期1週間にもかかわらず、1ヶ月経っても全く発送されず、どうなっているのか問い合わせようとしたことがあった。
しかし、どこに問い合わせればいいのか見つけ出すことができず、結局諦めて、商品をキャンセルした経験がある。
amazonから見れば、私のわずか5000円程度のオーダーは取るに足らないものであり、同様のケースの対応に人・時間の資源を割くのは非効率であると考えるのだろう。
amazonの必要性はとても高まっており、私がこの件でamazonを利用しなくなるということもなく、結果、amazonとしては「対処不要が正解」というのはとても体験としても納得ができた。

原理原則だけでなく、効率の観点からも物事をきちんと見極める必要がありますね。
いい勉強になりました。