マスメディアに対するスタンス

オリンピックが賑やかになってきました。
健闘したカーリングチームや、始まったフィギュアスケート等、テレビは結構盛り上がっているようです。
でも、何だか誰かに作られた、偽りの盛り上がりのような気がしませんか?
勿論、各個人が、思い入れのある競技や選手、素直に好きな競技について、がんばって夜更かししてでも観ているのは、本人も楽しいし、きっとがんばっている選手としても嬉しいことだと思います。
でも、テレビを観ているといささかfed upな気持ちになってしまいます。
マスコミが無理やりあおり立てて、理由は何でもいいから視聴率を稼ごうとしているのがグロテスクなほどに見え透いていて、気持ち悪いんです。
みんなマスコミの意図するがままに行動して、テレビを観るとでも考えているのでしょうか。

ホリエモンのことにしてもそう。普通に冷静に彼のとった行動、経理操作の内容について解説するだけでいいはずなのに、センセーショナルに書き立てて、人をあおろうとしている。
これじゃ日本人は賢くはなれませんよ。

最近はもうあまり取り上げられませんが、東横インの無断改造に関するマスコミの扱い方にも、とても違和感を感じました。
まぁ、確かにマンガのような社長さんでしたから、マスコミとしても、血祭りに上げやすかったのはよく分かりますが、そんなことをするのがマスコミの求められる仕事なのでしょうか?

メディアが必ずしも真実を伝えているわけではないのは周知のことです。
マスメディアは、その多くが視聴率至上主義であり、そういう目的をもって情報を伝えていると認識した上で、きちんと自分で判断していく必要が大きくあると思います。

例えば、その東横インについて、マスコミと一緒に社長を批判するのはとても簡単です。
でもそれじゃ、マスコミに扇動されているのと同じです。
この問題の本質を当事者や関係者の立場から再検討して、そこから何らかのことを学ぶ必要があるかと思います。
まず、自分がその(社長の)立場だったら、と考えることが必要。
そして、この問題の前提条件である法律・条例をとりあえず無視して、本当にどうすることが一番いいのか、きちんと自分の倫理観、価値観から考えて、答えを出す。
(法律は絶対的なものではないから、いったんは無視してしまった方が、自分の本当の答えに近づけると思うからです。)
そして、自ら出した答えに従い、今後自分が行動していくことが一番いいと思います。
勿論、それが法律に反することになる場合は、実行する前にもう一度考えなくてはならないけど。


私から見て、東横インの社長は、必ずしもおかしくないと思いました。
効率を追求する・させることで、あれだけの大きなものや人材を作り上げた、すごい方だと思います。
男女問わず、優れた人材を育てているようで、それは本当に立派だし、尊敬します。
率直にマスコミに答えたことも、嘘をつかないその姿勢は個人的には嬉しかった。
しかし、悪法でも法は法。条例違反は法治国家においてはやはりまずかったと思います。
しかし、それをもって彼を糾弾することは、我々にはできないと思います。

反論があるのは当然として敢えて書きますが「持ち家を建設するときにこのバリアフリー条例があったら、自分だったらどう思いますが、行動しますか?」
行政からちゃんと室内に点字ブロックを設け、滅多に来ることはなかったとしても老人や障害者が使いやすいように、段差は禁止、エレベータや手すりの設置は必須で、つけなかったら法違反、建築申請は却下と、規制されたらあなたはどう思いますか?
「家にまだ老人はいないし、障害者はまずいない。だからそんなのなくてもいいじゃん」と思わないでしょうか。
ね、難しい問題なんですよ。あの社長の行為は決して容易には批判できないと思います。
「ホテルは公共的なものだから」とも考えられますが、一方で「ホテルは民間企業。原則自由ですよ」とも考えられます。
この条例はきちんと意味があるので、単純に賛成・反対はできませんが、よりよいルールとしていく余地は大いに残っていると思います。ルールを整えるだけではなく、我々の意識の改善も必要でしょうから。
視聴率至上主義のマスコミの論調に流されず、きちんと自分で考えられる人間になりたいし、みんなでなっていきたいです。
きっと、ネットの力は、みんなのいろいろな意見を知ることが出来、それを可能にしていくと思います。